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理科ばなれと日本の将来 [子育て・教育]

 昨年末、自然科学系の学会・団体でつくる「理数系学会教育問題連絡会」
が、理科や算数・数学の授業時間を拡大し、質を向上させるよう中央教育審
議会に提言したとマスコミで報じられた。

 現在、日本の子供の学力は低下傾向にあり、「理数離れがさらに進む」と
戦後、国際社会の中で日本が発展してきた基盤が大きく崩れ、今後の日本の
あり方にも大きな影響を与えると心配である。

 資源の乏しい日本が、物づくりの工夫・研究により多くの科学技術が生み
出され、今日の技術立国になった。しかし、基礎研究の分野やを軽んじたり、
無駄を省く目先の効率のみにとらわれ、中国やインドなどの発展途上国に追
い抜かれるのはそう先のことではない。

 これらの問題は制度だけの改善だけでは解決できないだろう。
○子どもの生活のあり方
  おもちゃ1つをとっても高度の技術を持って創られコンピューターの組
 み込まれたおもちゃ。これでは子どもも遊びの中での工夫など到底無理な
 話である。子どもの成長にあった玩具の与え方・子ども同士の遊びも一考
 である。
○楽しい理科・算数の授業
  学校においては、「理科が楽しい。」「算数・数学がおもしろい」といっ
 た授業の工夫が必要である。しかし、小学校を例にとると理科やコンピュ
 ーターを教える教師が不足している。
  算数嫌いが多い中。多くの学校で少人数指導が取り入れられてきている。
 これも、十分な教師の数があるとは言えない。
○大学生・大学のあり方
  私もかって、理科教育を専攻してきた。その頃でも、大学の単位は実験・
 実技などは2時間分で1単位。自分の目標が定まらない学生・学歴のみ必
 要な学生にとっては、まさに時間の浪費なのかもしれない。
  現在、遊びに大学に行っている学生にとっては無駄な時間と考えるのも
 当然であろう。
  大学は学ぶところ、研究するところであることをもっと全面に出すことも
 必要であろう。
○・・・・

 日本人としての国際社会の中での『生き方』を社会全体で考えていかねば、
さらに厳しくなる国際情勢の中で存在感のない国になってしまうのではない
だろうか。


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cote-bleue

理科離れに対する特効薬はないでしょうね。これも、少なくとも20年以上かけて、理科離れをさせる社会を形成してきたのですから。社会が、理科離れをしない方向に動くようになるまで、このまま理科離れが続くのでしょう。それに気がついて、方向修正したときには、時すでに遅しかもしれません。ずいぶんと悲観的ですが、かく言う私は理科系の教員です。
by cote-bleue (2005-01-04 23:42) 

 これからの日本は少子高齢化、資源の少ない国として、技術立国日本を国の政策として科学(理科・算数・数学)を重要政策の1つとしてすすめてもらいたいと感じています。そのためにも次の世代を切り開く子供達に「理科や算数はおもしろいのだよ」と感じてもらえることが必要であると思います。
そのためは、
それをふれるための機会を確保するためにも理科・算数の授業時間を昔に戻して増やすことも必要だと思います。そして、当然、小学校では大学で理科・算数を専攻した先生の数も必要になってくると思います。
 他にも、方法はいろいろあると思います。例えば、英国王立研究所のクリスマスレクチャーを日本でも半年遅れで公開しています。私も2回ほど見ましたが、
子供対象ですが、本当に最先端の科学が分かりやすく興味が沸く内容でした。日本版クリスマスレクチャーなども、1つではないか思います。また、大学の先生方や高校の先生方の出張講座などの記事も最近見ます。
まだまだ、私も知らないだけで多くの試みがなされていると思います。

話は変わりますが
 すでに、インドはソフトウェア開発では、英語を話すソフト開発者の数が世界で2位、毎年20、000人の新しいソフト開発者が大学を出ている、しかも、最先端のソフト開発の教育を受けているとう環境が整っていて、世界のソフト開発の
アウトソーイング先のの国となっています。
(参考:http://www.softbridge-s.com/sbs_design/Jap_Version/j_why_outsourse.htm
 
MASOGA さんのきれいな野鳥の写真をいつも楽しみに見ています。
この写真や説明に触れた子供の中に必ず興味を持って、科学(理科)好きの
次の世代が育つと期待しています。
by (2005-01-05 23:58) 

MASAOGA

 cote-bleueさん、holy さん、コメント有難うございます。
これからの日本を背負う子どもたちに、自然・理科・数学・CPなどについて興味をもってほしいと期待するには、現在の世の中から少しずつ変わっていかなければなりませんね。
まず、自分のまわりの子どもからと思っています。そして、世の親御さん・社会にもことの重大さを気付くよう微力ながらはたらきかけていきたいですね。
by MASAOGA (2005-01-06 12:42) 

ミュウ

ちょっとずれているかもしれないけれど、算数・数学は分からないことがあれば、雪だるま式に分からないことが増えていくだけですよね。
分かれば面白い。分からないから面白くない・苦手、となってしまうことが多いようですね。
今は家で分かっているか確認していますが・・・。
私は大学は理学部(数学科)でした。
by ミュウ (2005-01-07 19:47) 

MASAOGA

 そうですね。よく、算数・数学はつまずきがあると、その系統の先が分からなくなってしまいます。一段一段の積み上げが大切ですね。
 ですから、算数の学習・授業がおもしろい・楽しいものであるよう学校の先生方の工夫と、遅れがちな子どもたちに残り勉強や補修をしてくれる先生や学校だといいですね。
 ご家庭でも、自分のお子さんの学習の様子を見守り、学校の先生と相談できるとよいですね。
 私も、好きな教科・嫌いな教科がありました。皆さんもそうだと思います。
嫌いだからすぐ逃げてしまうだけにはしたくないですね。
 子どもによっては得意不得意もあります。しかし、努力の大切さ・励ましも大切だと思います。
by MASAOGA (2005-01-08 21:19) 

luke

学力がなくて、大学の研究職を諦めたLukeです(笑)。でも、今やっている仕事は大学で学ぶ以上の勉強と努力が必要でした。それが今まで続けてこられたのは、やはり理科・科学の考え方をしっかり義務教育でたたき込まれたからだと思います。今の小学生の教科書を見ても、これでは科学に興味を持ちそうにないなあと思ってしまいます。これからの義務教育では「考えることのおもしろさと大切さ」を学ぶカリキュラムを考えて欲しいと思います。
by luke (2005-03-07 20:29) 

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